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ボアブディルの嘆き | ガスパール・カサド

 さきほどから音楽を聴きながら窓辺で涼んでいるのだが・・・

 暑い。
 本当に暑い。

 涼しげな絵の描かれた風鈴やうちわも、キンキンに冷やしたワインも効果を発揮せず、目下、涼しくなることを諦めたところだ。逆にこんな気だるい夜には、今日みつけた「ボアブディルの嘆き(Lamento de Boabdil)」の濃厚な世界が妙に合う。20世紀最大のチェリスト、ガスパール・カサドが作曲した曲だ。


アルハンブラ宮殿


 時は1492年。イベリア半島(現在のスペイン・ポルトガル)にて栄華を誇ったイスラム教国家・グラナダ王国は最期の時を迎えていた。キリスト教の国であるスペイン王国が、レコンキスタ(国土回復運動)の旗のもと、王都であるグラナダを無血開城させたのだ。グラナダ最期の王ボアブディルは、母親と共にグラナダを離れ、キリスト教側が用意した領地へ追放される。その途上、グラナダの街を一望できる丘の上で、市街を見渡し、涙を流すボアブディル。そんなわが子に母親アイシャが言葉をかける。

「男として、国を守り切れなかったからには、女のように泣くがいい。」*1


怖っ!Σ( ̄ロ ̄;


まあそんな光景を思い描いて書かれたものかどうかは知らないが、演奏時間にして4分足らずのこの小品は、嘆きと幻想性を感じさせる佳品。洒脱なピアノ伴奏に、夏の夜の闇のような粘性を持ったチェロの音色がねっとりと絡み合っていく。マリア・クリーゲルの弾くチェロの、やわらかくふくよかな音色が、また素晴らしい。


カサド ボアブディルの嘆き


[試聴]4曲目
http://ml.naxos.jp/?a=8.557613

[参考・引用]
*1 http://homepage3.nifty.com/borracho/interesa.html
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バロックの女王 | ジモーネ・ケルメス

ジモーネ・ケルメス ヴィヴァルディ アリア

 ジモーネ・ケルメスというソプラノがヴィヴァルディのモテットを歌ったCDを試聴した。

 欲しくなった。

 ケルメスという人の名前はいくつかのサイトなどで見ていたが、演奏は初めて聴いた。これほど刺激的でエネルギーに満ちた好演は、久しぶりだ。徹底した超絶技巧ぶりは聴いていて小気味良いし、ケルメスのクリアな声音がベニス・バロック・オーケストラの音と見事にマッチしているのも嬉しい。ジャンルは違うのだが、昔、ガーディナーが古楽オーケストラを使って凄まじく速いベートーヴェンの5番をやったときの興奮を思い出した。深みや情緒という部分には欠けるという見方もあろうが、スポーティな演奏にここまで徹する姿勢は潔い。

[試聴]ジモーネ・ケルメスのサイト
http://www.simone-kermes.de/start.htm

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ベスト・オブ・クラシック | ピーター・レーゼルのピアノを聴いて

 昔からライヴが大好きで、CDを買うよりも多少粗くとも演奏会に出かけるほうが良いと思っている。生演奏固有の緊張感と、演奏者と会場が一体となっての呼吸感は、どんな高価なオーディオセットでも(いや最上級のセットを知らないので多分)実現できるものではない。時に全くの期待外れということもあるが、そうやって一喜一憂するのもまた愉しい。演奏会会場でどっさりもらう公演のチラシを眺め、来週はどれにしようなどと時間をかけて選んだりするのもいい。

 帰宅途中の車内でラジオをつけたら、ペーター・レーゼル氏のピアノリサイタルをやっていた。NHK-FMのベスト・オブ・クラシックという有名な番組で、平日は毎日夜の19時20分くらいから、ライブレコーディングした演奏会を流してくれる。演奏会に行く時間の取れない忙しいビジネスマンの味方だ。

 今夜のペーター・レーゼルはドイツの有名なピアニスト。この日の演奏も、打鍵は堂々と力強く、音は透明な美しさをもっている。またハイドン、ベートーヴェン、シューベルトという3つの大きなソナタを、感情面に頼ることなく、冷静に、実に真面目に描き分けていて好感触だ。残念なのは、ホールのせいなのか、ペダリングのためなのかは分からないが、音の濁る一瞬があることか。まあ、これもまたライブの醍醐味といえば気にならなくなる。

 レーゼル氏とは関係ないが、ベスト・オブ・クラシックのテーマ曲、あれは誰のなんという曲なんだろうか。気になって仕様が無い。

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