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リスト ピアノ協奏曲第1番変ホ長調 S.124 | ユンディ・リ

 朝から雨が降っていて、どうもすっきりしない。何か爽快な演奏はないかと思って棚をあさっていたところ、ユンディ・リがリストの協奏曲を弾いたCDが出てきた。

 フランツ・リストは、1811年に生まれ、1886年に没したハンガリー出身の天才ピアニスト。あまりの超絶的なテクニックから「ピアノの魔術師」とまで呼ばれた。作曲家としても有名であるが、彼の書くピアノパートは、極めて高い技巧が要求され、弾き手を選ぶ。それを若いユンディ・リが力の限りエネルギッシュに弾ききった演奏がこれだ。


ユンディ・リ リスト ピアノ協奏曲


 ユンディ・リは、2000年に開催された第14回ショパン国際ピアノコンクールで第1位となり、以来注目されているピアニストだ。1982年に生まれていて、この録音が2006年だから24歳の時だろう。実はユンディ・リの演奏は、生では一度も聴いたことがなく、録音もこのCDとショパン・コンクールのものしか聴いたことがない。というのもこのCDを最初に聴いて以来あまり印象に残らなかったので長く書庫の棚で眠っていたものだった。それがなぜか今日、ふと聴きたくなってかけてみたのだが、底抜けに明るいユンディ・リの演奏に、どんよりしていた気分が晴れ渡り、とても具合が良くなった。彼の音楽にこんな効用があるとは思わなかった。びっくりである。

リスト ピアノ協奏曲から


 とにかくこの曲は、すさまじい難曲である。が、ユンディ・リは曇りのないテクニックで難なく弾ききっている。ためらいや迷いのない堂々とした演奏は、とても気持がよい。明朗な音色は、今日の曇天を突き破るように輝かしく、すがすがしい。ただ残念なのは、指揮とオーケストラのまずさだ。リズムの縦が合わず、強弱が唐突に過ぎ、アンサンブルも集中力を欠く。まったくへたくそである。指揮のせいか、オケのせいかは私には分からないが、ここを変えればもっと良い盤になっただろう。今後の再録音に期待である。


 どんよりした気持ちを晴らしてくれたユンディ・リに感謝。

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テーマ : クラシック - ジャンル : 音楽

J.S.バッハ フランス風序曲 | グレン・グールド(ピアノ)

 私の勤める会社は2月が決算なので、この時期とても忙しい。でも今日は午後だけ休暇が取れたので、久し振りにじっくりと音楽を聴こうと思った。偶然につけたニューヨーク・タイムズのラジオから、ピアノ、それもバッハが流れていた。こちらは15時台だから、向こうは深夜の1時すぎ。深夜放送になるのだろう。通常ハープシコード(チェンバロ)が用いられるバッハの音楽をピアノで弾いていて、録音中であるのにおかまいなしにハミングが聞こえる・・・となればまず間違いなくグレン・グールドで、番組表を見るとはたして彼が弾くJ.S.バッハ作曲「フランス風序曲」だった。


グレン・グールド フランス風序曲
Sony 52609

 グレン・グールドは、1932年に生まれ、1982年に没したカナダのピアニストだ。7歳でトロント王立音楽院に入学し12歳で卒業。デビュー後は世界各地で公演を成功させ絶賛された天才である。

 今日聴いたバッハも、黒光りするような硬質な音の粒ではあるが、そこで紡がれる音楽は、まるでハープシコードのような典雅な響きがある。グールドの類まれなる音楽性とともに、これはグールドの使うピアノのためでもあるんじゃないかと思った。「グールドは浅いタッチを好み、それは極端に浅い(軽い)ので時には演奏や録音の最中に問題を起こすことがあった。ピアノは打鍵するとフェルトのハンマーが弦を打ち、続いてバックチェック(註・戻ってくるハンマーを受け止める機能)がハンマーを安定させる。だがグールドの場合は打鍵のアフタータッチの感触がほとんど無く、時にはハンマーが弦とバックチェックの間を上下に踊ることがあった。」(フランツ・モア著「ピアノの巨匠たちとともに」)

 フランツ・モアという人は、長年スタインウェイ社のコンサート・テクニシャンとして、グレン・グールド、ウラディーミル・ホロヴィッツ、アルトゥール・ルービンシュタイン、エミール・ギレリスといった伝説的な巨匠ピアニストの調律を担当したピアノ技術者(調律師)である。この記述を読む限り、グールドのピアノは、ハープシコードのタッチに極めて近いことがわかる。きっとハープシコードのように軽く、指先による打鍵と、それに続く打弦の感触が一体となって感じられるようなタッチだったのだろう。しかし同じくグールドの弾くブラームスなどを聴くと、アフタータッチの感じられないピアノで、よくあそこまでコントロールされた音楽ができるものだと感心してしまう。グールドが好んで用いたCD318という製造番号のスタインウェイは、彼の癖によほどよく馴染んだアクションだったのだろう。

 グールドの弾くバッハは、パーフェクトに把握しきった楽曲の構造に対する理解に加えて、ピアノが良く歌い、瑞々しい。32歳の若さで一切のコンサート活動を停止し録音一筋に生きた彼であるが、こうして遺された演奏を聴くと、その音楽に内在する見事な即興性は何度聴いても初めて聞くような新鮮味がある。

テーマ : クラシック - ジャンル : 音楽

ディファレント・トレインズ | スティーヴ・ライヒ

 私たちが生まれた20世紀は、人類が未曾有のTotal War(総力戦)を体験した戦争の世紀でもあったといわれる。戦争を体験したことのない世代である自分にとって、それがどのように厳しく、どのくらい辛いものなのかは想像するしかないのだが、身近な人々が、それも経験したことのない規模で死ぬという経験は想像を絶する。「死は観念である。」として、「執着するものがあるから死に切れないということは、執着するものがあるから死ねるということである。」と、三木清は「人生論ノート」で書いた。だがそんなに単純なものなのだろうか。

 さて今日は随分と早く、朝5時くらいに目が覚めた。半分目が覚めたような、半分眠たいような状態で、なぜ、そうなったのか分からないのだが、ふとこのあいだの大晦日に見たスティーヴ・ライヒ作曲の「ディファレント・トレインズ」のことを思い出した。NHK教育でやっていたもので、ストリング・クヮルテット・アルコという、日本人による弦楽四重奏団が弾いている。この放送を見て以来、自分にとってこれが忘れられない衝撃となっており、朝からその録画をもう一度聴いた(見た)。

 (動画はこちらのサイトで見られるようだ。)

 スティーヴ・ライヒは、20世紀を代表するアメリカの作曲家だ。ミニマル音楽と呼ばれる、フレーズの繰返しを多用しながら音楽を構築する手法で特に有名であり、この曲もそうである。3つの楽章からなっており、「インタビューで録音された古い肉声を使用しており、その肉声が奏でる音程に合わせて弦楽器のメロディーが反復され、加速するといった」手法がとられ、「第二次世界大戦前のアメリカ、第二次大戦中のヨーロッパでのホロコースト、戦後のアメリカにおける汽車の旅が、汽笛の音を散りばめながら描かれている。」(ウィキペディア)

 難しいことはこのくらい。この作品は、理屈などいらず、凄い。特に9:03あたりから始まる第2楽章は、涙なくしては聴けない。後半、誰かがコメントした「戦争って、こんな形でも表わせるんだな。」という言葉がすべてを表しているように、ライヒの天才性とか、ストリング・クヮルテット・アルコが上手すぎることとか、演出が見事なことなどを通り越して、凄い。

テーマ : クラシック - ジャンル : 音楽

黒豆、昆布、粕漬け

来週開催されるピアノ研究会のお話をしにお邪魔した、とある音楽教室にていただいた煮物。

黒豆
黒豆

昆布
昆布

大根の粕漬け
大根の粕漬け


とっても美味しい!

しじみそば | 麺屋 蕪村(長野駅前)

 この季節にしては暖かい陽気の一日だった。今日は長野駅前にある「麺屋 蕪村」というお店にでかけた。ここのラーメンは、どうも中毒症状があるようで、一定期間食べていないとついつい足が向いてしまう。蕪村そばが一番好きだが、今日は何となくしじみそばを注文した。

しじみそば | 麺屋蕪村(長野県長野市)

 味噌スープにしじみの濃厚なエキスが強烈にぶつかってくる。しゃきしゃきしたネギと、ゴマのついたワカメがまた美味しい。スープ自体はかなり濃くてしょっぱいのだが、全体としては不思議とあっさりいける。


 うまかった。

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東京都交響楽団ハーモニーツアー2008→2009 長野公演

 オケを生で聞くのはこの前、サントリーホールでブルックナーを聴いて以来だろうか。長野には珍しく、東京都交響楽団(都響)が長野県県民文化会館大ホールに来ると聞いた時はさして食指が動かなかったが、しかもコンチェルトはベートーヴェンでゲルハルト・オピッツが弾く、というので、つい「触手」が動いてしまった。というわけで大雪の中、久し振りにオーケストラを聴きに出かけた。

都響 長野公演


 プログラムは、以下の通り。

ブラームス ハンガリー舞曲第1番ト短調
ベートーヴェン ピアノ協奏曲第5番変ホ長調「皇帝」
ドヴォルジャーク 交響曲第9番「新世界より」ホ短調作品95

指揮:レオシュ・スワロフスキー
演奏:東京都交響楽団
ピアノ:ゲルハルト・オピッツ

・・・・・・いまどき珍しいほどの、ものすごく王道を行くプログラミングである。地方だとこうしないと入らないのだろうか。。。複雑な心境である。


東京都交響楽団 長野公演


 一聴して驚いた。
 本命のオピッツよりも、本場チェコの指揮者スワロフスキーが振るドヴォルザークよりも、まずもって感じたのは、「都響ってこんなにうまかったんだ!」ということだ。(失礼かもしれないが)昔(かなり昔になるが)、関東に住んでいた頃は何度か聴いた記憶があるが、その頃はこんな風には感じなかった。それが今日聴いたオーケストラは、同じ都響と思えないほど、レヴェルが向上し、見事な好演を聴かせてくれた。特に弦楽器がうまい。素晴らしすぎる。これがS席ですら4,000円で聴けたというと、なんだか申し訳ない気がしてくる。もっととってもいいのではないか。いや、コストパフォーマンスを重んずる私としては、とてもありがたいことなのだけど。

 本命のオピッツはさすがである。決してパフォーマンスに走らず、堅牢な音の大伽藍を作り上げていた。ただ残念なのは、ピアノのコンディションだ。聴いた席が悪かったせいもあるかもしれないが、音が伸びず、整調や整音に疑問を感じた。

 ドヴォルザークは素晴らしいの一言。さすがチェコの指揮者である。全体を通してアンサンブルやディナーミクの乱れなどもあったが、そんなことは関係ないくらい、気合いの入った演奏だった。個人的には2楽章がもっと緻密なアンサンブルをしてほしかったが(冒頭の木管からして痛すぎる合わなさだった)、これはまあ仕方がないのかもしれない。



 東京から来たオーケストラに、心からの感謝。



東京都交響楽団 プログラム

テーマ : クラシック - ジャンル : 音楽

しっとりもちもち | 米粉ドーナツ

 4日前の木曜日の夜、のどが痛いし、熱もあるなと思いつつも、いつものごとくアルコール殺菌すればと思って酒をしたたか飲み、金曜日の朝目覚めたら大変なことになっていた。全身が激しく痛み、高熱が出て吐き気がするのである。どうやら今回の菌は、アルコールでおとなしく消えるどころか、アルコールを与えるとますます活性化してしまう奴らだったようだ。

 ・・・・・・なんて非常識な奴らなんだ、まったくヽ(`⌒´)ノ

 特に昨日までの3日間は、結構な重症だった。どのくらいかといえば、お酒を一滴も飲めなかった・・・というより、飲みたいという気持ちすら消え果て、さらには「お酒なんて、あんなものよく今まで飲んでいたなあ」などと思わず語ってしまうほど、具合が悪かった。ようやく今日になって食欲も出て回復である。よかったよかった。

 そんなわけで、久し振りに甘いものが食べたくなり、今日はミスタードーナツの新商品「米粉ドーナツ」を食べた。


米粉ドーナツ



 小麦粉ではなく、お米の粉で作られたドーナツは、確かにお米の香りがして「しっとり、もちもち」である。同社HPによれば「新素材の新食感」とのことで、今日食べたのは「しっとり」であったが、他に「カリカリ」や「プチプチ」もあるらしい・・・よく分からないが(汗)。たまにはドーナツもいいなあと思った。


 うまかった。

テーマ : ドーナッツ - ジャンル : グルメ

麗しき石川の美酒 | 菊姫 山廃純米

 同僚のO氏から頂いた一本の日本酒。それがこの「菊姫 山廃純米」。
O氏は大の日本酒好きであり、年末年始も日本酒に明け暮れたほどの日本酒好きであり、毎晩上質の日本酒を求めて夜の街を渡り歩く酒師であるが、そのO氏にして「これはうまいっ!」といわしめた酒なのだという。これは早速飲まねばならない。

飲まねばならないのだが唯一残念なのが・・・

↓今日の我が家の夕食は完全なる洋風であって、日本酒に合うものではないのである(涙)
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しかし!
ここでひるんでは男が廃る。
まずは一杯でも頂き、その喜びをかみしめることこそ、お贈りいただいたO氏への恩返しである。
まあ、一番は自分が飲みたくてしょうがないわけであるが、とにかく飲むのである。
菊姫 山廃純米

うまい!!



芳醇にして濃厚、山廃仕込みの醍醐味を十二分に引き出したこの味は、何にも代えがたい喜びをもたらしてくれた。3年の歳月を経て黄金色に色づいたこの酒は、米自体の味がとても良く引き立つだけでなく、見事な調和と円熟が感じられる。呑み手に媚びない、逆にいえば呑み手の好みの別れる、ガツンとくる個性もまた素晴らしい。

心からの感謝とともに、もう一度。

うまかった(TOT)

テーマ : 日本酒 - ジャンル : グルメ

マルちゃん スパコク味噌

 新年である。ということは新年会である。というわけで二日酔いなのである。昨夜も夕方の会議の後、ビール、日本酒、ウィスキー、焼酎と飲んだ後、2次会のカラオケでジントニックを中ジョッキでどれくらい飲んだか分からない。おそらく8~9杯は飲んだのではないか。まあ、そういうわけで今日は激しく二日酔いなのである。こんな日は、何も食べたくないのであるが、食べないと元気が出ない。そこで弱った胃腸のことも考えて、近くのローソンで選んできた。

 「元気な餃子炒飯」と、
元気な元気な餃子炒飯


 「マルちゃん スパコク味噌」ラーメン。
マルちゃん スパコク味噌 パッケージ

「寒い冬場にぴったりの、スパイシーでコクのある重厚な味噌ラーメン」なのだそうで、唐辛子、黒胡椒、にんにく、生姜が利いている。(同社HPより)
マルちゃん スパコク味噌 中身


 うまかった。


 ・・・のだが、当初の考えではこれを食べれば少しは気分も良くなるだろうと思ったのだが、全く回復できなかった。やはり二日酔いは耐えるしかないのだろうか。ううっ。

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バレンボイムのニューイヤーコンサート | ウィーン・フィル 2009

 昨日はワインの飲みすぎで、今日もまた二日酔いである。いい加減、酒などやめようと毎朝思うのだが、なぜか夜になると飲んでしまうから不思議である。なぜだろう・・・たらん

 昨夜は毎年のことながら、ウィーン・フィルのニューイヤーコンサートをテレビで見た。指揮者はダニエル・バレンボイム。私はこの人の弾くベートーヴェンが好きだ。特にバレンボイムの音色で奏でられる月光ソナタ、あの独特の間合いが最高だと思っている・・・・・・思ってはいるのだが、昨日のあのニューイヤーコンサートは、どうも世界に入ることができなかった。


ニューイヤーコンサート2009



 と、こう記しながら、もしかしてこんなこと思っているのは自分だけではないかと、結構な心配症である私は、グーグルのブログ検索などで周囲の感想をチェックしている小心者なのだが、案の定、皆さん、かなり良い感想ばかりである。正直私は好みがかなり偏っていると思うし、鑑賞能力において自信がまるでない。となると、やはり自身のキャパシティーが足りないのかと思うのだが、昨夜のバレンボイムの指揮は、良くも悪くもオーケストラを御しすぎていたように思う。ウィーン・フィルの響きも、決して純粋なウィンナートーンではなく、ニューイヤーコンサートでこんな生真面目なサウンドか・・・と思ってしまった。(テレビとFM放送の音声だから、我が家の機器のせいかもしれないが。)

 ただ最後のハイドンの交響曲(第45番の「告別」)は格別だった。この曲は作曲当時、エステルハージ家の夏の離宮への滞在期間が予想以上に長びいたため、帰宅したい楽団員のためにエステルハージ侯が帰宅を認める気持ちになるように、第4楽章で訴えたというもの。第4楽章の最後、演奏者は1人ずつ演奏をやめ、ロウソクの火を吹き消して交互に立ち去って行き、最後はヴァイオリン2人だけになってしまったという。昨夜もこのエピソードの通り、自分の出番が終わった楽団員が、一人ずつ退席し、戸惑うバレンボイム・・・という風に趣向を凝らしていた。これでこそニューイヤーコンサートである。

 結局、この最後があまりに面白かったので、全体としても結局満足してしまった。ならばいいではないかといわれそうだが、確かに面白かったのだから良いか。(汗)

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テンペスト、ヴァルトシュタインと交響曲第5番 | ベートーヴェン

 今日から新年である。昨夜は新潟の美味しい日本酒を飲みすぎたためもあって、11時過ぎまで眠ってしまった。深夜に食べ過ぎた年越しそばも相まって、二日酔いと胃腸の調子の悪さという二重苦がいまだに続いている。ううっ。


ロベルト・ベンツ ベートーヴェン ピアノ・ソナタ

[視聴]http://ml.naxos.jp/album/CTH2008


 さて今年の聞き始めは、やっぱりベートーヴェンのピアノ・ソナタであった。ナクソス・ミュージックライブラリーに最近参加したドイツのレーベル「Thorofon」からの一枚で、ピアノはロベルト・ベンツという人が弾いている。調べてみると、ベンツは1974年の第26回ブゾーニ国際ピアノコンクールの第1位で、ドイツ・マンハイム音楽大学大学院でも教鞭を執っており・・・・・・これ以上はグーグルでは分からなかった。

 曲はピアノ・ソナタ第17番「テンペスト」と、第21番「ヴァルトシュタイン」。いかにもドイツ人らしい、重厚で質量感のあるピアノを堪能することができる。硬質な音の粒が小手先でないベートーヴェンを作り出し、このベンツという人、相当すごい人なのではないかと感じた。(いや実際にもきっとすごい人なのだろうけれど。)ちなみにこのThorofonというレーベル、ナクソスの説明文によると「ドイツのBELLA MUSICA傘下のレーベル。アコーディオンのフッソングや指揮者の浮ヶ谷孝夫など、面白いアイテムが多い。レパートリーは相当マニアックである。音源は随時追加予定。」なのだそうで、今後が楽しみである。

 ベンツを聴き終えた後でNHK-FMをつけたら、指揮者のパーヴォ・ヤルヴィがドイツ・カンマーフィルハーモニー・ブレーメン(ブレーメン・ドイツ室内フィルハーモニー管弦楽団)を振った同じくベートーヴェンの交響曲第5番ハ短調作品67をやっていた。少し前にレコード芸術などの誌上で絶賛されていた一連の交響曲集のものだ。


ヤルヴィ ベートーヴェン第5番


 快活でエネルギッシュなベートーヴェンで、速度もガーディナーなどの古楽器演奏に並ぶほど速い。ただ古楽オーケストラとの大きな違いは、現代楽器で古楽奏法を徹底的に取り入れている、同フィルの魅力だろう。歯切れよく、刺激的であることは似ているのだが、同時にドイツ・カンマーフィルの音はしなやかでドラマに溢れている。どんなに速くても、細部に至るまで1音も蔑ろにしないヤルヴィの丁寧な音作りに感銘を受けた。

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