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クリスチャン・ツィメルマン ピアノ・リサイタル 2009年長野公演

 ポーランドのピアニスト、クリスチャン・ツィメルマンの長野公演に行ってきた。場所は長野県県民文化会館大ホール。2000以上のキャパをもつこのホールであるが、客入りは概ね満員。さすがはツィメルマンである。


クリスチャン・ツィメルマン 長野公演


プログラムは以下の通り。

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J.Sバッハ:「6つのパルティータ」より第2番ハ短調 BWV826
ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ 第32番 ハ短調 作品 111

(休憩20分)

ブラームス:4つの小品 作品 119
シマノフスキ:ポーランド民謡の主題による変奏曲 作品 10
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 バロックに始まり、古典派を経てロマン派へ。最後はツィメルマン氏の故郷であるポーランドの作曲家シマノフスキの後期ロマン派の影響色濃い初期の作品という、考え抜かれたプログラミングである。今日の長野は蒸し暑く、ホールは湿気がこもってしまって音が飛びにくい状態だったが、そんなことは関係ないくらいに素晴らしい演奏であった。

 まずはバッハのパルティータ。この古楽全盛の時代にバッハをピアノで弾くということは、それなりの意義のあることだと思うし、ツィメルマンのような大ピアニストが弾くとなればなおさらである。一見さらさらと紡がれるツィメルマンのバッハであるが、ピアノならではのディナーミクとタッチによる音色の変幻、そして各声部が別の人間によってひかれているのではないかと思えるほど独立したアーティキュレーションによる緻密なアンサンブルだった。特にダンパーペダルの使用を抑制した第3曲サラバンド以降の3曲が印象に残った。

 続いてのベートーヴェンのソナタ。32曲あるうちの最後のソナタであり、後期の最高傑作であるこのソナタを、大きなスケールで描ききった。静と動、光と闇というように、非常にドラマティックな対比が行われ、アクションのフレンジひとつひとつまで感じているのではないかと思われるほど見事にピアノを制御しきっていた。

 後半のブラームスは、地味な作品。ネクラなブラームスが晩年、孤高のさびしい人になって書いた曲といった感じの作品だが、音のバランスが美しく、和声そのものの魅力を存分に堪能できた。

 最後のシマノフスキはケタ違いのテクニックと表現力。クライマックスは怒涛の勢いで、しかし一瞬もコントロールが乱れることなく演奏された。

 期待を上回る素晴らしいコンサートである。もっと丁寧に書いておきたかったが、時間がないのが残念だ。明日、もう一度書き直すかもしれない。

テーマ : クラシック - ジャンル : 音楽

コメント

No title

こんばんは!

ツィメルマン...
良かったですよね!
この方、曲の決定が非常に慎重な方だそうですね?
それもあってか、今回のプログラムも、
練りに練り上げて、拘りに拘ったのだろうなと、
思えるような内容になっていました。
シマノフスキも、圧巻でした^^
僕は途中から目が覚めたので、1曲通しての感想は
出来ないのですが...
それでも、彼自身の思いの強さもあっての熱演だったと言えます。
いやぁ、物腰はすごい淡々としておられるのですが、
内面は燃えるような、情熱を含んでいる方ですね!

しかし、たこさん表現が巧みですね!
感心してしまいました^^

いいですね~

羨ましいです。。。
あちこちのブロガーさんがツィメルマンの演奏会に行かれたようで・・・
とても評判がいいんですよ。

ここのところとてもお忙しくしていた様なので、いい演奏に身も心もリフレッシュできたのでは・・・?
私は仕事が抜けられないので演奏会にはなかなか行くことができません。
たまには演奏会に行きたいです。

こういう演奏会レポートを読むと、表現のそこかしこに
あ~、たこさんは本当に色々なことをご存じなんだなぁ
と、しみじみ思うはるりんです。
私はまだまだ修行が足りません。

Re: No title

せばすてぃあんさん、こんばんは!
そう、記事にせばすてぃあんさんが兵庫の公演に行かれたことを書こうと思いつつ、抜けちゃったんです。すみません~!しかもお返事遅くなりましてさらにすみません~~(;へ;)

ツィメルマン、ホント、良かったですよね~。
1956年の12月生まれですから、今52歳。技術、体力、精神力のバランスが取れた、まさに円熟の時といったかんじで、そういった意味でも最高の瞬間に聞くことができたと思いました。

プログラムを慎重に選ぶのでなかなかチケット発売前に決められないというようなお話、当日のプログラムにも書かれていました。それだけの時間をかけて練られたプログラムだからこそ、演奏会の始まりから終わりまでがツィメルマン氏にとっての一つの作品のようにも思えませんか?すごいですよね~。

<しかし、たこさん表現が巧みですね!
そんなことないです(><;;
自分オリジナルの言葉が少ないから、ついつい術語に頼ってしまうきらいがあり、自分としては課題だといつも思っております。
でもそう言っていただけてうれしいです。ありがとうございます。
逆にせばすてぃあんさんのブログの書き方から、いつも勉強させていただいているたこです。

Re: いいですね~

はるりんさん、こんばんは!
ツィメルマン、掛け値なしの素晴らしさだったんですよ~!
よく長野にも来てくださったなあと、もう感涙です(;O;)

はるりんさんもお仕事お忙しいんですね。
今回私も抜けられない日だったんですが、あらかじめ代休を取得しておいて、でも朝から普通に出勤し、コンサートの時間だけ抜け出すという感じでした。普段休まないんだからと、快く抜け出させてくれたスタッフに感謝です。
たまに生演奏を味わうと、CDほどの完成度はなかなか巡り合えない反面、生ならではの臨場感と、会場と一体となっての呼吸感を感じ、やっぱり生って素晴らしいなあって思うんです。・・・・・・なんだかビールの話みたいですけど(汗)。お仕事大変ですけど、はるりんさんも演奏会いけるといいですね。

私のほうこそ、はるりんさんならではの味わい方や楽しみ方など、いつも皆様のブログで勉強させていただいてます。いつもありがとうございます。

こんばんは

さすが詳しいですね。
たこさんのような人に聴いてもらうのが
演奏者としては嬉しいのではないでしょうか。

あっしも来月はコンサートに行ってこようかなと
思ってます。

Re: こんばんは

kurt2さん、こんばんは!
ここのところなかなかネットの時間が取れず、コメントが遅れ気味ですみません。

来月、コンサートに行かれるんですね。
どんなコンサートですか?
やっぱり生演奏って最高ですよね!
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