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ベートーヴェン ピアノ協奏曲第1番,第3番 | フリードリヒ・グルダ(Pf) ホルスト・シュタイン指揮 ウィーン・フィル

 これまでいろいろな演奏会を聴きに出かけてきたけれど、心の底から感動に震えたという経験は少ない。その少ない経験の一つが、今から14年前。確か1995年だったと思うが、地元長野市のお隣にある須坂市のメセナホールというところで開かれた、ホルスト・シュタイン指揮バンベルク交響楽団の演奏会である。何故、バンベルク響が長野の、それも須坂市で公演をすることになったのかは分からないけれど、地元では珍しいオーケストラのコンサート(今もそうだが普段プロのオーケストラの演奏会がまるでない。)、しかもバンベルクだというので喜んで出かけた。当日は非常に濃厚なプログラムで、前半がベートーヴェンの交響曲第6番「田園」。後半がR.シュトラウスの交響詩「英雄の生涯」。どれだけこってりしたプログラムかと思うけれど、最初の田園からして、もうどっぷり重厚なドイツの音。しかもオケのメンバーも、ホルスト・シュタインも、なぜかこの日、尋常ならざるやる気とパワーをみなぎらせていた。聴いているこちらも動悸は早まり、手に汗握り、感動に震え、気が付いたら、アンコールのマイスタージンガーの前奏曲だったという具合で、それなのにこの日の演奏は、細部を思い出そうと思うと、弦楽群の分厚い響き、木管の一本一本、金管の咆哮まで、良く思い出せるのである。誠に不思議な一夜であった。客電が付き、オーケストラがはけた後もいつまでも鳴りやまない拍手にこたえて、誰もいないステージにホルスト・シュタインが一人だけで出てきて胸に手を当てて拍手を受けていた姿が忘れられない。

 そんなホルスト・シュタインが昨年の夏に亡くなって1年とちょっと。今日はこの偉大なマエストロがフリードリヒ・グルダとウィーン・フィルという組み合わせでのこした、ベートーヴェンのピアノ協奏曲全集から第1番と第3番を聴いている。

beet_pf_zenshu.jpg

 ベートーヴェンのピアノ協奏曲は全部で5曲だが、今日聴いた第1番は実は2曲目のピアノ協奏曲。第2番のほうが、作曲が早かったのでややこしい。まあこの第1番といい第3番といい、真にベートーヴェンらしい風格と言えば第5番の「皇帝」だろうが、例えば第1番でも、古典派の枠内ギリギリのところで様々な個性的な試行がなされており、十分にベートーヴェンを感じ取ることができる。

 演奏のまず素晴らしいのは、グルダの明晰で粒のそろった音である。全ての部分がくっきりと浮き上がり、愉しく爽快な音楽を奏でている。神業ともいえるテクニックに裏打ちされた安定感ある演奏。奇を衒わないホルスト・シュタインの指揮に導かれたウィーン・フィルの豊麗なサウンドも見事である。


 ↓youtubeでみつけたアルゲリッチさんもスゴイ。

[試聴]アルゲリッチ(Pf)
http://www.youtube.com/watch?v=rZu0rq2qFSg

テーマ : クラシック - ジャンル : 音楽

コメント

No title

バンベルクといえばオーボエの茂木大輔さんが所属されていたところですね。著書でよく目にしていて親しみが。「マイスタージンガー」は地元のホルニステン協会の演奏にお邪魔して「市民の合唱」を中心としたアレンジで歌わせていただいた経験があり、後にヴォイストレーニングの先生に「なんて無謀な…」とお叱りをいただいたのもよい思い出です。グルダはコンテンポラリーのFMでの番組でしか聞いたことがないのですが、かったつで滑らか、実に楽しそうでした

Re: No title

いさきさん、こんにちは!
いつもコメントありがとうございます。
茂木大輔さんといえば、活発な文筆活動をなさってますよね。私も「オーケストラ楽器別人間学」とか、いくつか持ってます(^^

それにしてもマイスタージンガー、歌われたんですかっ!?
う、うらやましすぎるご経験です><;;
コンテンポラリーときいて思い出したんですが、グルダって作曲もしてたんですよね。一方でジャズピアニストとしても活躍したり・・・マルチロールな活躍にビックリです。

No title

渡 章魚禰(たこ)
さまおはようございます!通っちゃってますけど、どうぞレスなどはご無理なさらず…

『グルダとグールド』という特集で、私はどちらかといえばグールドへの興味からチェックしたんですが、グールドの作曲はあまり知られていないけれど、グルダは…なんというか聞いていて本当にハッピーな気持ちになったのをよく覚えています。

こんばんは

アルゲリチとアバドのLIVEのCDを持ってます。
3番も凄いですが、2番も良いです。
このCDでベートーヴェンのピアノ協奏曲を制覇しました。

3番の演奏終了後、ブラヴォーの声が多数聞こえてきます。

Re: No title

いさきさん、おはようございます!いつもコメントありがとうございます^^

グレン・グールドって、作曲もしていたんですね。
グルダの作品は以前、NMLなどで聴いたことがあって、何というか「天才ってこうなんだなあ・・・」と思いました。グールドの作品の試聴可能な音源は見当たらず、アマゾンのサイトで弦楽四重奏曲の冒頭の44秒のみを聴きました。調性感のある神秘的な導入だなあと思いました。「グルダとグールド」・・・聴きたかったです。

Re: こんばんは

kurt2さん、おはようございます!
アルゲリチとアバド、いいですね><;;

クラウディオ・アバドといえば、以前買ったムソルグスキーの展覧会の絵のCDが(その当時は)ちっとも面白く感じられなくて、以来、少し苦手意識のあった指揮者なんですけど、最近になっていくつかの演奏を聴き、ああ、やっぱり素晴らしい指揮者だったんだなあと見直しているところです。きっと展覧会の絵も、今聴けばいいんだろうなあと思います。ブラヴォーの声もまたライブならではですよね^^
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