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J.S.バッハ 平均律クラヴィーア曲集第1巻BWV846-869 | マウリツィオ・ポリーニ(Pf)

 この感動をどのように表せばよいのだろうか。今月頭に発売されたマウリッツィオ・ポリーニが弾くバッハの平均律クラヴィーア曲集。あのポリーニによる待望の初のバッハ録音である。発売日近くには入手していたのだが、なかなか聴く時間が取れず、今日にいたっていたが、いつものことながらああ、なんでもっと早く封を切らなかったのだろうと後悔している。それほどに素晴らしく、深遠な演奏が広がっている。

pollini_bach001.jpg


 前評判も高く、また67歳にしてバッハを始めて録るというポリーニの心境というのはいかほどのものだったのだろうかと思っていた。まるで予想がつかない。徹底した完全主義者であるポリーニである。しかもチェンバロではない。ピアノ・・・このダイナミズムとタッチによる無限の表現の可能性を秘めた鍵盤楽器を用いて、一体どこまでを、そしてどのように、描くのか。それは研究に研究を重ねた末の、絞り出すような一滴一滴の粒の集合に違いないだろう。しかしそれがどのような音であるのかは直前まで皆目見当がつかず、そのような心境の中で最初のプレリュードの冒頭のC音が鳴った。なるほど、こういうことか。これを言葉で説明するのは難しいけれど、思わず心の中で「この音を待っていたんだ」とつぶやいた。このようにして伸びやかに、十分な節度と十分な豊かさをもって歌われるバスを追ううちに、風のように前奏曲は終わった。第2曲からは、ドラマが始まる。ここで驚いたのは、ポリーニのうなり声が聞こえる。ポリーニが歌っている。ピアノを弾きながら。

 唸っている。しかしそこで現れる音楽は、非常にポリーニらしいもので、奇抜なリズムの動きもなければ、自己陶酔に走ることもない。むしろ純粋すぎるほどに拍節法にかなった教科書的な演奏といえ、そうした盤石の土台の上で、決して一瞬たりとも飽きることのない、生命力と精神性の漲るドラマが繰り広げられている。まるで研究を深めるあまりバッハの精神と最も深いところで結合したかのようなポリーニの心が、研ぎ澄まされた指先のタッチを通じて語られているようだ。

テーマ : クラシック - ジャンル : 音楽

コメント

ポ…ポリーニ!!!

ぎゃは~~~~~。先にやられちゃいました~~~~~!!!
って、私はまだ買っていないんですが・・・・
記事というのもおこがましい内容なのですが、買おうかどうか悩む~~~ってことで、実は書こうかなって思っていたんですよ~~~。
とってもクラシックに詳しいお客様が絶賛でして、すごくいいから、バッハのレッスンをしているんならゼッタイに聴くようにって言われていたんです~~~~。
ますます155枚CDが遠ざかります~~~。わ~~~~ん(泣)
買ったらトラックバックです!!!
あと、リヒター/ミュンヘンバッハ管「マタイ受難曲」買いました!!!
もうもうも~~~~~~うv-529です。意味不明!!!

Re: ポ…ポリーニ!!!

はるりんさん、こんにちは!

ふっふっふっ、かつてフライング王の異名をとった私、まだまだ実力は衰えていないようです。
ポリーニ、一足お先にフライングです(笑)。

なんというか、記事に書いたとおりなんですけど、うまく言葉で表せない素晴らしさです。
グールドを初めとして名盤が揃う曲じゃないですか。それを21世紀の今、あえてピアノで挑もうというんですから、発売情報を入手してから、ずっと気になっていたんです。聞いてみたら、「ああ、こういう音か、なるほど。」と思う反面、一気に時間を忘れて没頭してしまうという、理性的な部分と、没入する部分が結合した世界が広がってます。是非、はるりんさんもお聞きになってください!(トラックバックというのが今ひとつ理解していない私なんですけど・汗)

リヒター盤のマタイ、お買いになったんですね!^^
アーノンクールやBCJなど、素晴らしい現代の演奏はありますけど、妥協のない厳しさに貫かれた色あせない魅力ですよね。

トラックバック

記事の相互リンクみたいなものでしょうか。
人それぞれの使い方があるようなのですが、私の使い方としては、今回のようにたこさんの記事を読んでインスピレーションを受けて、でもコメントで書くにはあまりに主観的だったり長すぎる場合には、自分のブログに記事を書きます。実は本日、受難曲の記事書きました。
ただリンク貼っているだけだと、私の読者はわかるんですけれど、たこさんやたこさんの読者さんにはわからない時があるんです。
それなので、この記事を参考に記事を書きましたという合図を送ります。それがトラックバックなんです。
普通トラックバックは承認制になっているのですが、承認されないとリンク記事として認めてもらえないというか。。。もちろん記事は存在しますけれど・・・要するに一方通行と言う感じでしょうか。
そういえば、たこさんのサイドにはトラックバックのコーナーがないですね~~~。
承認されるとトラックバックのところに記事のアドレスが載るんです。それでたこさんの読者さんが、ん?って思ったら、トラックバック先の記事に飛べるというシステムです。


う~む

章魚禰(たこ)さんの記事自体に
うなっている、未熟者の私です
(笑)
平均率クラヴィーア自体に
まだ手が届いておりません
(汗)

年齢を重ねてこそ、表現できるものは
確かにありますかから、
あのポリーニが出しているもの、
すごいんでしょうね。
欲しい!

Re: トラックバック

はるりんさん、こんにちは!
なるほど!まさに「記事の相互リンク」なんですね。
そちらの記事に触発されていい記事書けました~という合図を送れるんですね!
これまで、ググってみたりしていろいろ調べたんですが、どうにもピンとこなかったんです。
はるりんさんのおかげでトラックバックの全容を理解することができました。
ありがとうございます^^

Re: う~む

四季歩さん、こんにちは!
あまりに興奮してしまった状態でガーっと書いてしまったため、今自分で読み返しても何を言ってるのか非常に分かりにくいなと思いました。
四季歩さんがうなられるのも無理ないことです~><;;

でも、あの感動を言葉で表現するのが難しくて・・・
平均律クラヴィーア曲集は決して派手な曲集ではないと思うんですが、
滋味溢れる素晴らしい名演でした。
ポリーニの新しい一面をみたような気がします^^

No title

ピアノコンクールのお手伝いをすることがあるんですね。必ず平均律は出題されます。「眠れる音楽」としても有名(笑)

私CDではレオンハルトのチェンバロしか聞いたことがないんですが…(実は「ゴルトベルク」もアリアだけは映画でグールドの81年のほうを聞いていたものの…全曲はやっぱりレオンハルトでチェンバロが先でした)

そのときも新鮮さというよりは安堵感が…バッハいいですよね

Re: No title

いさきさん、こんにちは!
ピアノコンクールは毎年2度、関わりを持たせていただいてます。
平均律というと、よくピアノの「旧約聖書」なんていわれたかもしますよね。
まさに安堵感・・・レオンハルトのチェンバロも最高ですよね。
今回のポリーニは、何故か眠くならないんですけど(笑)。
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