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ヴェルディ 歌劇「アイーダ」 | ナバダ指揮サンフランシスコ・オペラ

 デアゴスティーニさんの隔週刊オペラコレクション・・・・・・いつもお世話になっている業者の担当さんの発注ミスで、前回は2巻と3巻が同時に来たけれど、今度は4巻を飛ばして5巻が来た(汗)。でもおかげで今日はアイーダを観ることができた。4巻の蝶々夫人も観たいけれど。(ここで白状しますと、オペラについて、器楽や他の声楽に比べ私は全く詳しくないのです。比較対象とすべきモノサシに自信がないため、どれが良いのか、本当のところでは自信がないのですが。)

 今回のデアゴスティーニさんのアイーダも、ラダメス役にパヴァロッティが起用されている以外は、まったく知らない。オペラといえば、ウィーン国立歌劇場か、ミラノ・スカラ座だろうくらいにしか思ってこなかった私にとって、パッケージに印刷されているサンフランシスコ・オペラ管弦楽団というのを見た時から、今回は危ないんじゃないかというイメージを持っていた。デアゴスティーニさん、最初は飛ばしてたけれど、ついに5巻にもなると、採算重視かなどと失礼な勝手きわまる思いを抱いていたのだが、すみません。理屈抜きにとても素晴らしい内容でした。

 まずアイーダ役のマーガレット・プライス。はじめて聞くけれど、非常に貫禄のあるソプラノさんで、見事な声量と音域の幅を持っている。ウチの奥さんがいうには、アイーダのイメージからすると貫禄がありすぎるとおっしゃっていたけれど、その大きな歌唱力に感服である。1981年のパヴァロッティは全盛期のもので、キング・オブ・ハイ・Cの名にふさわしく、どんなアリアでも安定感を損なうことなく熱唱。ラダメスを初めて演じた録画ということもあり、新鮮な思いが伝わってくる。アムネリス役のメゾ・ソプラノ、ステファニア・トツィスカも、最初は目立たない歌手かと思いきや、シーンとアクトを重ねるごとに存在感を増し、素晴らしい歌を披露。最終的には、彼女のイメージが一番強く残るほど。アモナズロ役のサイモン・エステスも素晴らしい。ランフィス役のクルト・リドルも手堅い歌唱を見せる。

以下、あらすじ(ネタバレしてます)--------------------------------------
<第1幕>第1場
古代エジプト。敵対するエジプトとエチオピアの物語。エジプトの神官長ランフィスが、迫り来るエチオピア軍に対抗する軍隊の総司令官を選ぶお告げがあったという。それをきいたラダメスは、選ばれた男は幸せだ、自分が選ばれたいと歌う。ラダメスは囚われのエチオピアの奴隷、美しきアイーダに恋をしている。そこへファラオの王女アムネリスが登場。アムネリスはラダメスに一方的な恋心を抱いているが、鋭すぎる女の勘で、ラダメスがアイーダを愛しているのだと疑う。ラダメスは、「じ、自分は、ただ総司令官に選ばれたいと思って興奮しているだけでアリマス!」と答える。そこへいくら出番とはいえ、まったく空気を読まないままアイーダが登場。アイーダをみて表情を変えるラダメスをみて、いよいよ女の勘が冴えわたるアムネリス。アイーダは「い、いえ、私の故郷エチオピアが心配で・・・」と言葉を濁す。その後、国王(ファラオ)の前に伝令が登場。エチオピア軍がついにテーベまで攻め入られたことを告げ、国王は総司令官にラダメスが選ばれたことを宣言する。故郷への愛国心と、ラダメスへの思いとの間で悩むアイーダ。しかもアイーダは、エチオピア国王の王女なのであった。

 その後、全能の神フターの神殿でラダメスらは戦勝を祈願したり(第2場)、ラダメスの出征中に残されたアムネリスがアイーダに、「ラダメスは戦死した」という嘘でかまかけられて、ラダメスへの思いをバラされて激怒されたりと、いろいろあって、ついにラダメスの凱旋(第4場)。華やかな凱旋の祭りの中で、ラダメスはファラオから、どんな願いもかなえるといわれる。ラダメスは、まずとらえたエチオピア軍の捕虜を王の前に出させてほしいといい、捕虜たちが連行されてくる。居合わせたアイーダは、その中に父であるエチオピア国王アモナズロの姿を見つけ、思わず駆け寄る。そこでエチオピア国王アモナズロが娘に一言。

「私の身分を明かさないように!( ̄へ ̄」

なるほど、バレてはマズイわけではある。ただ、以下の状況をどうすればよいのだろうか。

<一般的なエチオピア軍の捕虜>
091026_2241~0001


<『ある特別な』エチオピア軍の捕虜>
091026_2242~0001

・・・・・・( ̄へ ̄;)

091026_2243~0001

少しはバレない工夫をしようよ!Σ( ̄口 ̄|||)

こんな状況にもかかわらずアモナズロは「あくまで王の側で戦い、王は深手を負って私の足元に倒れた」と歌いあげる。これをいきなり信じ込みコロっとだまされるエジプトの皆さん。あまりにお人好しである。アイーダと結ばれたいラダメスは、どんな願いもきくという王の申し出をいいことに、エチオピアの全ての捕虜・奴隷の解放を要求。しかし神官長ランフィスの諌言を受け、ファラオはアイーダとその父アモナズロを人質として残し、それ以外を解放する。ランフィス、お邪魔虫である。国王はどさくさにまぎれて、自分の娘アムネリスを褒美としてラダメスに与え、将来はエジプトをおさめるがいいなどと言い出し、当事者の思いをまったく無視して強制された婚礼への道筋が決まっていく。

<第2幕>
婚礼前夜。イシス神の神殿に婚礼前の祈りをささげるために、アムネリスが入る。神殿前に現れるアイーダ。まもなく現れるであろうラダメスを待ち伏せしているのであった。そこへ父アモナズロが登場。祖国では再戦に向けての軍備が整った。お前にホの字の総司令官ラダメスから、エジプト軍のいないルートを聞き出せ、さもなくば故郷のエチオピアは悲惨な最期となるぞと脅される。悩みぬいた末にスパイ行為を了承するアイーダ。そこへ父アモナズロが隠れているのも知らずに、ラダメスがやってきて、アイーダに愛を告げる。一緒に逃げましょうよと歌うアイーダに対し、名誉と祖国を裏切れないと歌うラダメス。しかし次第に懐柔されていき、ついには逃亡を決意する。すかさずアイーダは、どうやって逃げればいいのよ、エジプトの戦士のいないルートはどこ?と聞くと、ラダメスは「ナパタ渓谷」と答えてしまう。そこに物陰に潜んでいたアモナズロが現れ、自らをエチオピア国王であると明かし、そのルートで攻め込もう!と歌う。歌っている暇があるなら、ここでとっちめればいいだろうに「何という機密をもらしてしまったんだあ!」と嘆きながら素直に歌を聴くラダメス。その後、騒ぎをききつけた王女やら衛兵やらが登場し、アモナズロとアイーダは夜の闇に乗じて逃げ去る。祖国を裏切った罪は重いとして、潔くつかまるラダメス。しかしここで我々に重大な疑問が沸き起こる。エチオピアへ向かうエジプト軍がいないルートを使ってエジプトに攻め込もうというこの戦術、一見素晴らしいように見えるが、これでは戦闘が発生しない。エチオピア軍がエジプトを滅ぼしている間に、エジプト軍もまたエチオピアを滅ぼしているわけで、アモナズロ・・・・・・この人はやっぱり何も考えていないんじゃないでしょうか(汗)。

<第3幕>
これまでアイーダとの恋仲を妨害し、自らの権力でラダメスを手中に収めようとしてきたアムネリスだが、さすがに後悔の念でいっぱいである。その心中を切々と歌い上げるが、祭司たちによる裁判が始まる。三度、弁明をと言われるが、ラダメスは潔く「答えぬ!」と返答。ついに死刑が決まる。それは怒れる神の祭壇の下に生き埋めにされうというものだった。ついに祭壇の下の地下室に入れられるラダメス。運命の石が地上への出入り口をふさぎ、ついに生き埋めとなる。暗い墓の中で、人影を見つけるラダメス。それは先に入り込んでいたアイーダだった。二人は最期の二重唱「さらば大地よ、涙の谷よ」を歌いあげ、幕。

テーマ : クラシック - ジャンル : 音楽

コメント

へ~~~

オペラはよくわからないので、たこさんの解説がとても楽しみです。。。
私もデアゴスティーニさんの隔週の発売が待ち遠しいです。(笑)

ところで、素朴な疑問なんですが、
オペラって声によってキャラクターって決まっているんですか?
例えば、主役というか善人役はテノールで、敵役はバリトンとか・・・・
すみません。初心者なので・・・
自分で調べればいいんですが、メンドクサクッテ・・・ついつい、頼ります。(笑)

こんばんは

正直申しますと、自分もオペラは初心者同様です。
ディアゴスティーニの隔週オペラを日曜日に本屋に見に行きました。
「蝶々婦人」が発売されていたのですが、手がでませんでした。
アイーダは凱旋行進曲などが好きなので買おうと思いますv-411
よい情報ありがとうございます!

Re: へ~~~

はるりんさん、こんにちは!
お返事が大変遅くなりまして申し訳ございません。

同じ職場の声楽に詳しい人によりますと、やはり役柄によって声部の指定というのはあるそうです。結構、勧善懲悪な話の場合は、どちらが高い低いというのは別としても、対比を重んずるようでして、テノールが善なら悪は低音といった感じのようです。確かに自分で曲を書いた場合を考えてみると、テノール同士で張り合わせるよりも、音域変えたほうが音楽的にも楽に書けるかなあなどと勝手に想像するたこであります。

あtれ?というか、はるりんさん、デアゴスティーニさんのオペラコレクション、購読されてるんですかっ!?(汗)
あわわわ、はるりんさんの記事も楽しみですっ(><;;

Re: こんばんは

kurt2さん、こんにちは!
お返事が大変遅くなってしまい、申し訳ございません!

アイーダ、素晴らしったです。
逆に定期購読のくせに蝶々夫人、実は今日ようやく届いたものの、見る時間が無いたこです。
アイーダは壮大なスケールがたまらなく素晴らしかったです。
凱旋行進曲、いいですよね^^

いえいえ

私は定期購読していませんよ~~。
ただ、本屋さんでのぞいているんです。
前回の蝶々夫人は、手にとって買うのをやめました。
だって~~、そのう。。。ちょっと・・・蝶々夫人がキモくって・・・外国人の丸髷はなんとなくヘンですよ!!!
次回のフィガロは買おうかと思っています!!!
ところで、このシリーズにはヴァグナーはありますよね。なにがあったかしらん。

声部の対比によってメリハリはつけやすいですよね。聴く(観る)方もわかりやすいですしね。
でも声が低いとやっぱり敵役が多くなるのかなって思ったり・・・
だって、声が高いとお代官様も越後屋もちょっと貫禄ないし・・・
越後屋。そちも、なかなかの、ワルよの~~うひょひょ~~
と~んでもございません。お代官様には、かないませんかと・・・。
だははは~~~
これが、テノールだとちょっとサマにならないかな~なんてね。。
つまらないことを書いてしまいました。

Re: いえいえ

はるりんさん、こんにちは!
すみません、私のはやとちりでした^^;

確かに喋々夫人、ちょっとスゴイ迫力がありましたね(笑)。
でも最近はそれでも日本文化に対する理解が進んできたようにも思われ、昔見た喋々夫人では、軍人さんが革靴はいたまま畳の上で歌っていたりなど、目も当てられない様子でした(汗)。
このシリーズ、何が買えるのか知らずに購読を始めてしまったんですけど、ヴァーグナーあるといいですね。ちなみに声楽家卒のKさんに聞いてみたんですが、声の高さで決まりはないけれど、ソプラノは可憐な少女とか美しい女性とかの役になりやすく、テノールも二枚目と相場が決まっており、それ以外のパートは「それ以外の役」になりやすいので、結果としてそうなんじゃないかとおっしゃってました。なるほど、と思いました^^

アイーダ

このシリーズ、乗り遅れてしまい、
買いそびれています。
関心はすごくあって、喉から手が
出てるんですが(泣)

まだ聴いてない、見てないのが
ずいぶん溜まってしまってまして(汗)

無理ですよね、全部欲しがるのは

Re: アイーダ

四季歩さん、こんにちは!
お返事が大変遅くなってしまいすみません。

このアイーダ、素晴らしい歌唱力と演奏力でした。壮大なサウンドは圧巻です。
アイーダがちょっと貫禄ありすぎる気もしますが、彼女の歌の前にはもうどうでもよくなっちゃうくらいでした。

でもおっしゃる通り、クラシック音楽って欲しいものをあげだすとキリがないですよね。
私も入手したいものが40~50枚ほどあります。
・・・やっぱり無理ですよね(^^;;;
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