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フィンジ クラリネットと弦楽のための協奏曲

 独奏のクラリネットが弦楽オーケストラを伴って流れていく曲。諦念の先にある安らぎが非常に厳しい対位法を伴って織られていく曲。心の奥底から揺さぶられる曲。

 ・・・・・・。

 ・・・いいすぎか(汗)。

 本当にやばいものに手を出してしまった。(しばらくこの世界から抜け出せなくなってしまう。)今から多分、10年ほど前に手に入れた録音だと思う。詳しい経緯は覚えていないが、ジェラルド・フィンジという英国の作曲家の書いたクラリネットのための協奏曲だ。今日、何気なく棚から取ってしまったのが、この録音だった。

 フィンジは、1901年にロンドンに生まれ、1956年に没したイギリスの作曲家。都会の喧騒を嫌い、英国の田舎と自然を愛し、「グリーンスリーヴスによる幻想曲」で有名なヴォーン=ウィリアムズと同じくらいの時代を生きた。

 その人生は、壮絶である。

 幼い頃に父親を亡くし、人一倍多感だった少年期に3人の兄弟を失っている。フィンジの音楽にとって最初の師であったアーネスト・ファラーもまた、第一次世界大戦に徴兵され、戦死した。本人も白血病を患い、55歳で亡くなった。このような背景もあって「薄幸の作曲家」とよく言われる。確かにフィンジの作品には、死の観念が常に付きまとっているが、一方で、それが単なる悲壮感とは違う、一種独特の厳しさと優しさをもって書かれていたりもする。非常に遅筆な作曲家で、その生涯に40曲あまりしか遺していない。

 曲は3楽章から成る。特に、第2楽章があまりにも、凄絶な美しさを持っている。うまくいえないんだけど、終息の安息というか、この楽章だけでも何度でも繰り返して聴いていたくなる。これほど死に近く、安らかな曲は少ないと思う。

 演奏はいくつかあるが、個人的には今日聴いた、リチャード・ストルツマンのクラリネット、ギルドホール弦楽アンサンブルが一番心に染みる。

[試聴]
第1楽章:Allegro vigoroso
http://www.youtube.com/watch?v=Wq92kik42i8
第2楽章(前半):Adagio, ma senza rigore
http://www.youtube.com/watch?v=tZ6c1UVLXkw
第2楽章(後半):Adagio, ma senza rigore
http://www.youtube.com/watch?v=kFeftAZEMv4
第3楽章:Rondo: Allegro giocoso
http://www.youtube.com/watch?v=68NjXTWOkw8

テーマ : クラシック - ジャンル : 音楽

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