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音楽のハナシ01 古代ギリシアの音楽(1)

 というわけで、ちょっと昔の音楽をまとめてみました。繰り返しますが、専門家でないので、間違いがあってもご容赦ください&お願いですから教えてくださいm(__)m

 さて西洋音楽の始点をどこに置くのかということは難しい問題のようで、結局私たち人間は洋の東西を問わず、原始の段階から音楽に親しんで来たのだと思います。つまり何かしらのリズムなり旋律というものは、時に祭事のリズムとして、また時に呪文やおまじないの音律として、原始の生活と一体不可分な行為として行われてきたんじゃないでしょうか。ただこの時代の音楽はよくわからない。なぜかというと建築物や壁画などと違って、音は発せられた瞬間から減衰し消えちゃうので記録する(=録音する)ことが容易ではないとのこと。先史時代はともかく有史時代に入っても状況は同じですが、例えば紀元前3000年頃から始まるあのエジプト文明あたりになりますと楽器の演奏を描いた壁画なんかが遺されているようです。さらに時代は下って古代ギリシア。このあたりからいろんな文献も出ていますし、この時代に書かれた書物にも音楽は度々登場します。というわけでまずは古代ギリシアの音楽を、図書館などに調べにいくのはめんどくさいので我が家の本棚と記憶の範囲内だけでまとめたいと思います。手抜きですみません。


 大学時代の一時期、プラトンをゼミで扱ったことがありました。この時、最初に面食らったのが今から2000年以上前の文化だから基本的に考え方が違うというか、不思議ワールドが広がっていたこと。中には度々現れるイデアの光だのといった話に辟易し、修了時の論集に「いずれにせよプラトンは電波系である。以上。」と書いてしまった豪の者もおりました。でも良く読み込んでいくと実は後のクラシック音楽にも脈々と続く要素が数多くあり、西洋の文化や気質の源はやはりギリシア人なんだなあと実感した次第です。

 ところでギリシア時代の神話に登場する芸術の神をムーサ(Musa)といい、この英語名を「ミューズ(Muse)」といいます。後に9人の女神となって芸術全般を統括するムーサ達ですが、最初は3人しか存在せず、一人は「工夫」、一人は「記憶」、そしてもう一人は「歌(アオイデー)」という名前を持っていました。工夫と記憶は諸芸術に通じる汎用的な要素ですが、最後のアオイデーさんだけは違います。ムーサはそもそもが紛れもない音楽の神であったということで、その音楽の神を芸術全般の神に選んだということは当時のギリシアの人々がいかに音楽を高位の芸術として考えていたかということでしょう。今日の「ミュージック(music)」の語源は、このムーサ、ミューズにあります。エジプトはナイルのたまものですが、音楽はムーサのたまものといった感じ。ムーサさまさまです。

 もう一つの要素としては、ギリシア人の気質が挙げられます。ギリシアというのは多種多様な人種が集まってできた文明だったようで、イオニア人、リディア人、アカイア人、ドーリア人などたくさん登場します。また地図を見れば明らかなように、地理的にはヨーロッパ南方の地中海沿岸の非常に暖かい地域に位置します。青く澄んだ海、降り注ぐ太陽を浴びて輝く真っ白なレンガの家並みとオリーブの実。そんな「紅の豚」的なロケーションの南方民族です。

http://www.youtube.com/watch?v=cSaGjZKmEag

だからなんでしょうか、プラトンやアリストテレスなんかのイメージからすると非常に理性的でクールな印象がありますけど、お祭りとお酒と歌と踊りが大好きな陽気で狂騒を好む一面も持ち合わせていたようです。この二面性が重要で、ギリシアの理性と知性を重んじる面を神様の名前をとって「アポロン的」、混沌として狂騒を好む面を「ディオニュソス的」とよくいいます。ちなみにディオニュソスは酒神バッカスの異名で、プラトンの著作を読んでいても、このディオニュソス的な面をいかにしてアポロン的理性と知性によってコントロールするか、または後者を優先するかといったことが何度も出てきます。こうした対照性というのは後の西洋音楽でもいろんなところに見られます。ヨーロッパの精神の源もまたギリシアにあるようです。(もっといえばエジプトに由来するのでしょうが。)

gre01.jpg


[試聴]
Ancient Greek music - Lament
http://www.youtube.com/watch?v=xotPWR5I8RY
※ホントにこんな感じだったのかは知りませんが、雰囲気だけでもと思い・・・
コメント

なんというか

この曲ってギリシャの古い旋律なんですよね。
西洋的というよりオリエント的といった感じ。
だってトルコとかに近いものね~。
地図よりもリアルに納得。。。。

ラテン語とギリシャ語は19世紀後半でも文系?必修科目だったようですね。ヘブライ語も勉強するらしい。。。
ラテン語はなんとなくわかるんだけれど、ギリシャ語ね~って感じなのですが、でも西洋文学を語るときに旧約聖書や古代ギリシャの伝説や神話は切っても切れない関係にあるようです。
みんなホメロスとかギリシャ語で読んだんですね~。(@_@;)

Re: なんというか

はるりんさん、こんにちは。
ひょんなことからちょっとまとめてみたくなったので、自分の復習を兼ねて書いています。自己満足の記事なんですけど、読んでくださってありがとうございます。

昔、ギリシア文明よりはもっと後のビザンティン聖歌を聴いたとき、すごい衝撃を受けました。キリスト教の聖歌なのに、もろアラビアなんです。この時代というか、中世に入っても、当時の先進国にして科学の最先端をいっていたのはアラビア地域だったということを思い出しました。ギリシアもトルコに近く、また海を渡れば、すぐエジプトなんですよね。

ラテン語はなんとなくわかるのですが、ギリシア語にヘブライ語までとは!(゜ロ゜ノ)ノ
20世紀に生まれてよかったと思いました(笑)。

こんばんは

出遅れました^^;

さすが!たこさん。お詳しいですね!
バッカスはディオニソスのことだったとは!なーんて言ってもバッカスとはなんぞやと思っていたので、今回よく分かりました。マーラーの第3交響曲の第1楽章
の消された標題では「バッカスが行進してくる」なんて書いてあるので、それをを読んで、なんじゃこれは??と思っていたのですよ。たこさんの記事で謎が解けました^^
マーラーの第3は最高だー!
つい叫んでしまいました。
失礼こきました。

Re: こんばんは

kurt2さん、こんばんは。
読んでくださってありがとうございます。
マーラーの3番、いいですよね。内容も、サウンドも、そして曲の長さも(笑)!
ディオニュソス(バッカス)は、狂騒、混沌(カオス)、過剰といったアポロンと対置されるものらしいですが、芸術がアポロンとディオニュソスの二面性を持っている流れって、その後1000年、2000年の単位で続くわけですよね。やっぱりギリシアの人ってスゴイなあと思いますよね。そういえばマーラーが削除したという第1楽章のタイトル、「バッカス(ディオニュソス)の行進」だったんですね。

Die Welt ist tief!(世界は深い!)
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